第1事件 / 2026年10月

10月31日の
予測

停止したはずのシステムが、まだ起きていない事故を知らせた。31日間で記録をたどる、現実にありそうな技術ミステリー。

10月1日—31日 全31話 約3〜5分
OCTOBER 2026記録 27 / 31

記録 27

公開するか、内部で待つか

ここまでの事件

市幹部は公表を月末後へ先送りし、佐和には異動内示が出た。秋山は報道を準備し、佐和は先に現場機関へ証拠を渡そうとしている。

共同声明の草案は、午前から十七回書き直された。

秋山の初稿は、一年前の事故隠しと現在の51名予測を見出しに置いた。佐和は具体的な駅名と時刻を公開前に外すよう求めた。情報を薄めすぎれば市は動かない。詳しく書きすぎれば、十月三十一日の駅へ人を呼ぶ。

久我が間に入り、三段階の公表案を出した。

第一段階で、全証拠を鉄道会社、警察、消防へ提出する。十二時間以内に合同対策会議が開かれなければ、第二段階として危険な日時を伏せた記事を出す。それでも対策が始まらなければ、第三段階で証拠一式を公表する。

秋山は最後まで迷ったが、記事の公開予約を十二時間後に設定した。

佐和は市の共有システムを使わず、文書番号を付けた紙の報告書を警察署へ持ち込んだ。受領印をもらい、その写しを鉄道会社へ渡す。

午後11時06分、三者の連絡先へ同じメールを送った。

回答期限:10月28日 午前11時06分

残された時間は十二時間だった。

今日判明したこと

  • 佐和たちは、限定提出→匿名報道→全面公開の三段階方式を選んだ。
  • 警察、消防、鉄道会社へ証拠一式を正式提出した。
  • 十二時間以内に対策が始まらなければ、秋山の記事が公開される。

読者推理

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